会長挨拶
第46回 日本小児臨床薬理学会 学術集会
大会長 坂田 宏
(JA北海道厚生連 旭川厚生病院 小児科 主任部長)
謹啓 時下ますますご清祥の段、お慶び申し上げます。また、平素は格段のご厚誼にあずかり、厚く御礼申し上げます。46回目という長い歴史を誇る日本小児臨床薬理学会の学術集会を、2019年9月28日(土)、29日(日)の2日間に渡り、札幌市で開催させていただくことになりました。
本学会は、私の恩師である旭川医大小児科初代教授であった吉岡 一先生が1974(昭和49)年に「発達薬理学シンポジウム」第1回を、層雲峡で開催したことに始まります。先生は1986(昭和61)年に、「発達薬理・薬物治療研究会」と改称し、1989(平成元)年まで7回の会長をつとめられました。先生が職を辞してのち、本学会は1995(平成7)年に現在の「日本小児臨床薬理学会」と改称し現在まで活発に活動しています。
北海道での開催は、吉岡先生が最後に会長をつとめられた1989年第16回旭川での開催以来じつに30年ぶりとなります。元号も平成から新しく変わるその節目の年に、この学会を担当することを大変うれしく思い、是非とも成功に導けるよう最大限の努力をする覚悟です。
本学会の会員は小児科、新生児科の臨床医学から薬理学、公衆衛生学の基礎医学、薬剤師、保健師、看護師など幅広い職種が参加しています。学術集会は年1回開催されており、小児と薬物の関係を最大のテーマに意見を出し合い、子どもと薬の関係の様々な問題点を解決することに取り組んでおります。具体的には、薬物の有効性や副作用に限らず、新薬開発、小児の未承認薬や適応外使用の問題、子どもが飲みやすい薬の調剤方法や内服方法の検討まで幅広く話し合われています。今回の学会のテーマは「北の大地で子どもと薬について語り合おう」とし、子どもと薬に関心がある方々に参加をいただき、いろいろな意見を賜り、新しい時代に向かっていくきっかけになるような学会にしていきたいと考えています。
大会長である坂田 宏先生は、急な病のため、今年9月8日に逝去されました。しかしながら、学会事務局では、追悼の意を込め、坂田 先生を大会長とし、粛々と学会の準備を進める所存です。引き続き、皆様のご理解とご協力を賜りますよう心よりお願いいたします。(副大会長 伊藤真也/東 寛)
謹 白